会長のあいさつ
岸根町に今も伝わる唯一の伝統文化岸根囃子は、先輩師匠達の言い伝えによると、大正天皇御大典に囃子で御祝いをしたと云う事から既に此の時期に存在していたということになり100余年になります。
平成27年に第64回横浜文化賞を受賞し、その祝賀会を開催したところ、関係者各位始め多くの方々のご来賓を賜り盛大に開催出来ましたことを厚く御礼申し上げます。
会員には、26名が存在し、週1回稽古に励んでいます。
年間行事には、お正月の獅子舞、これは当町内の希望する夫々の家庭に、今年1年の無病息災を念じて廻ります。初午、当町内に祀ってあるお稲荷さんの家庭からの依頼により、お囃子を奉納致します。
祭礼、当町内の鎮守様杉山神社祭礼には、山車によって町内を練り歩きます。
結婚式等々依頼される所には、獅子舞を披露し好評を博しています。
横浜文化賞の対象となりました海外遠征は、横浜市が友好姉妹都市として交流行事を数多く企画した都市に参加致して地元市民と交流して多大な成果を上げる事が出来ました。
私たちは、週一の稽古に励んでいますが、未だまだ未熟者でございます。更なる目標に向かって覚悟で精進致します。
平成28年9月吉日
岸根囃子連 会長 渡辺道春
岸根囃子のご紹介
岸根囃子は、横浜市港北区岸根町に祭囃子として昔から受け継がれている郷土芸能です。演奏される調べは、賑やかな中にも格調の高い囃子として地域の方々に愛されています。
昭和58年に、横浜市教育委員会から横浜市無形民俗文化財保護育成団体として認定され、地域に根ざした活動を行うと共に、「ふるさと岸根」の文化遺産として次の世代に伝える取組みも行っています。
活動の中心は、神社の祭礼やお正月の獅子舞となっていますが、地域で行う各種イベントや学校行事、敬老会や施設への慰問等にも積極的に出演し、多くの方々から喜ばれています。
また、1986年と1995年にカナダのバンクーバー市、1989年・2004年・2014年にフランスのリヨン市、2007年には米国のサンディエゴ市、昨年(2016年)10月には中国の泉州市に、横浜市の国際親善訪問団の一員として訪問し、国際親善にも一役買っています。
平成27年(2015年)には、地域文化の振興と国際交流に貢献したことで、第64回横浜文化賞を受賞いたしました。
祭囃子の曲目は、「打ちこみ」に始まり、勇壮な「はや」「乱拍子」が続き、やがてゆったりとした「鎌倉」「国がため」に入る。続いて「師調目」「玉入れ」に変わり、陽気な「岡崎」や「はや」などが演奏され、「上がり」で終了となります。
獅子舞では、お座敷での居囃子による獅子舞や、二丁太鼓による獅子舞などが演じられます。
祭礼囃子の由来
神社の祭に欠くことができないのが祭囃子である。そのリズムや音色は我々日本人の心を快くし、また郷愁を呼び覚ましてくれる。この祭囃子はいったいいつから存在したのであろうか。ここに明治28年に発行された文献が残っている。それによればおおよその由来は次のとおりである。
ことの始まりは鎌倉時代に溯る。源頼朝が鎌倉に鶴岡八幡宮を建立したとき、それまでは大奥や武士の技芸であった五人囃子を、そのお祝いの大祭で雑曲を演奏し又舞ったのが祭囃子の起源となり、以降、相模の国一の宮である寒川神社をはじめとし、近在近郷の神社の祭礼には必ず囃子が演奏されるようになったと記されている。当時に演奏された曲目は、鎌倉、国堅、昇殿、大間昇殿、宮昇殿、破矢、師調目、能懸、都津波、宮鎌倉、麒麟、階殿、活光等とされ、この多くの曲目は現在も残っている。
足利の時代は戦国の世となり、神事祭礼も往々にして欠くとともに、祭囃子も衰退していったようであるが、徳川家康が天下を制し世の中が平和になるにしたがい、祭礼も次第に賑わいを取り戻し、氷川神社、神田神社、芝神明社等の大祭には山車が繰り出し、これを賑やかすに必ず祭囃子と舞子が添えられていたとされている。これらの祭りには時として将軍や諸大名が見物されたとも記されている。
江戸時代は日本文化が花開いたときといわれているが、祭囃子もよき時代を迎えた。各神社の祭礼が盛大になるにしたがい、諸国の祭囃子名人と言われる人達が江戸に集まり、祭礼にはその名人達により新囃子が演奏され、興隆を極めたとされている。当時、新曲とされてものに、江ノ島、安宅崩、矢車、金獅子、本間矢車、大幕、本間崩、麒麟崩、下がり葉等とされている。
明治以降に関しての記述はないが、江戸時代の祭囃子が各地の囃子連中に引継がれ、時代の流れとともに変化し、また原形を残しながら現代に伝えられているものと思われる。
岸根囃子のあゆみ
年号 | 月 | 出来事 |
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明治30年頃 | 東京都荏原郡馬込村(現東京都大田区雪ヶ谷)より鈴木万蔵氏が来村し、洗足囃子を伝授す。 | |
大正4年 | 大正天皇御大典の祝賀行事開催時、祭囃子を献上する。 | |
昭和元年 | 第3代目新稽古始。 | |
昭和22年 | 第4代目新稽古始。 | |
昭和47年 | 10月 | 第5代目新稽古始。 |
昭和48年 | 稽古場を伊藤自動車2階へ移転。 | |
昭和49年 | 1月 | 岸根町内獅子舞巡行復活 |
昭和51年 | 4月 | 連中親睦旅行(伊豆湯ヶ島たつた旅館) |
昭和53年 | 5月 | 連中親睦旅行(飯山温泉元湯旅館) |
9月 | 袢纏新調 | |
10月 | 岸根杉山神社御祭礼に子供会との共催により山車巡行復活。 | |
11月 | 第6代目新稽古始。 子供連中新稽古募集。 | |
昭和55年 | 10月 | 城郷小学校80周年記念式典に出演 |
昭和56年 | 6月 | 小机城址子供村行事参加 連中親睦会 早戸川国際マス釣場 |
9月 | 子供御神輿手作りにて作成 | |
10月 | 弓張提灯新調。 | |
昭和57年 | 5月 | 連中親睦会 早戸川国際マス釣場 |
7月 | 日本放送『玉置宏の笑顔でこんにちは』で取材を受け放送される。 | |
8月 | 日本の祭り『祭り囃子腕くらべ』に出演(神宮外苑) | |
昭和58年 | 11月 | 貴雲寺 山門上棟式 |
昭和60年 | 10月 | 自走式山車 完成。 |
11月 | 貴雲寺 落慶法要 | |
昭和61年 | 5月 | 袢纏新調 連中親睦潮干狩り(千葉富津海岸) |
6月 | 岸根音頭を復活させる。 | |
8月 | バンクーバー国際交通万博に参加 | |
昭和62年 | 5月 | 三吉演芸場出演 連中親睦潮干狩り(千葉富津海岸) |
9月 | 新稽古場完成 | |
11月 | 横浜市民俗芸能大会(港北公会堂) 港北区民まつりに出演 | |
平成元年 | 5月 | 開港800年祭記念行事 ドイツハンブルグ・フランスリヨン |
7月 | 横浜博覧会に出演 | |
平成2年 | 8月 | ソシア21 3周年記念に出演 |
10月 | 城郷小学校90周年記念祝賀会に出演 | |
11月 | 岸根高校特別授業に出演 | |
平成3年 | 8月 | 東京雪ヶ谷囃子訪問 |
10月 | 第1回新横浜パフォーマンス91’に出演 | |
平成4年 | 2月 | 第7代目新稽古始。 |
11月 | 第5代目新稽古20周年記念イベント開催(ソシア21) 新稽古20周年の記念誌 『岸根の囃子』発刊 | |
平成5年 | 4月 | 第1回小机城址まつり パレードに参加 |
5月 | 港北区生きがい作業従業者慰安大会(区老連) | |
平成6年 | 第8代目新稽古始。 | |
4月 | 浜田喜陽師匠 叙勲 祝賀会 | |
9月 | 連中親睦会 横浜港屋形船(正義丸) | |
平成7年 | 6月 | バンクーバー 姉妹都市提携30周年記念行事 |
平成8年 | 2月 | 第9代目新稽古始。 |
平成9年 | 5月 | 第45回 国際仮装行列 初参加 |
平成10年 | 5月 | 第46回 国際仮装行列 参加 |
平成11年 | 5月 | 第47回 国際仮装行列 参加 |
平成12年 | 5月 | 第48回 国際仮装行列 参加 |
平成13年 | 第10代目新稽古始。 | |
5月 | 第49回 国際仮装行列 参加 大相撲 第9代武蔵川部屋 朝稽古見学 | |
11月 | 横浜北農協まつり 港北区い~も煮会 | |
平成14年 | 2月 | 城郷小学校 獅子舞披露 |
4月 | 袢纏新調 | |
5月 | 第50回国際仮装行列 Yokohama・パレード 『ハマッパレ』 | |
12月 | 岸根・篠原地区音楽交流会(篠原中学校) | |
平成15年 | 5月 | 連中親睦会 潮干狩り(千葉金田海岸)・マザー牧場 |
10月 | 新横浜駅『のぞみ』停車記念イベント 横浜市老人会設立40周年記念祝賀会 (横浜文化体育館) | |
平成16年 | 9月 | 小机愛宕 御祭礼 |
10月 | 港北区防犯のつどい(小机小学校) | |
11月 | リヨン市姉妹都市提携45周年記念行事 | |
平成17年 | 11月 | 第1回すこやか祭(岸根高校) 全国豊かな海づくり大会(みなとみらい) 天覧囃子 |
平成18年 | 1月 | 港北区賀詞交換会(新横浜プリンスホテル) 港北区消防出初式 |
10月 | 三田佐一師匠 謝恩旅行 (箱根強羅 まとい荘) | |
11月 | リヨン市長 歓迎レセプション(横浜市庁舎) | |
平成19年 | 10月 | サンディエゴ姉妹都市提携50周年記念行事 |
平成20年 | 6月 | JRA新横浜ウインズ 落成記念 |
9月 | 新吉田 若雷神社 御祭礼 JR横浜線 小机駅100周年記念行事 | |
平成21年 | 6月 | リヨン市長 横浜市会 来訪 歓迎囃子 |
12月 | 岸根杉山神社 除夜祭 | |
平成22年 | 3月 | 横溝一男師匠 叙勲祝賀会(新横浜プリンスホテル) |
4月 | 寅薬師 御開帳(貴雲寺) | |
7月 | 袢纏新調(4代目) | |
10月 | 明治神宮 秋の大祭 奉納囃子 | |
11月 | 城郷小学校 110周年記念式典 | |
平成23年 | 第11代目新稽古始 | |
7月 | 浴衣新調 | |
10月 | 港北区民まつり | |
11月 | 横浜農協まつり | |
平成24年 | 2月 | 篠原西小学校 お囃子体験教室(3年生) |
3月 | 稽古場移転(新横浜陶芸教室2階) | |
10月 | 蛇骨神社 御祭礼 | |
平成25年 | 5月 | 第1回港北区民俗芸能のつどい(港北公会堂) |
11月 | 貴雲寺 晋山式 | |
平成26年 | 5月 | 明治神宮 春の大祭 奉納囃子 |
6月 | 学生国際フォーラム 大倉山記念館 | |
11月 | リヨン姉妹都市提携55周年記念行事(海外公演) | |
平成27年 | 第12代目新稽古始 | |
横浜文化賞 贈呈式(みなとみらいホール) 横浜農協まつり | ||
平成28年 | 2月 | 港北区スポーツシンポジウム(港北公会堂) 山崎登志郎氏叙勲祝賀会(ソシア21) |
3月 | 城郷小学校 お囃子体験学習 横浜文化賞 受賞祝賀会(ソシア21) |
他町 神社御祭礼への巡行
近隣の神社(松見町杉山神社・篠原八幡神社・片倉杉山神社・愛宕町祭礼・新吉田若雷神社・新横浜蛇骨神社)に出向き、御祭礼に参加しております。
その他の定例活動
新年会・稽古始・通常総会・稽古納
稽古日:毎週土曜日午後7時3o分〜
入会のご案内
現在、岸根囃子連では新たなメンバーを募集しております。
ご興味のある方はお気軽にお問い合わせ下さい。